ちょっと前、
「「腐敗した民主政」と「清廉な専制政」はどちらがましか」
銀英伝の映画予告で流れていた。
これ、プーチンのウクライナ侵攻で暫定解は出て、「有能な独裁者は民主制より効率的に統治するが、狂気に陥った独裁者は効率的に国を荒廃させる」ってことだな。
まあ、ゴールデンバウムさんのエピソードで出オチ感はあるのだが。
って書いた。創作内での『問い』の正解は創作内での世界観次第であるので銀英伝という作品中では片方が正解だと作者が考えていても、令和4年のリアルワールドでは正解とは限らないところに注意な。
銀英伝ではゴールデンバウムさまを出オチ気味にして、そしてラインハルトさまを完璧超人に仕立てたことでヤンさんの「……私は最悪の民主政治でも最良の専制政治にまさると思っている」を引き立たせたのが作劇の妙と言ったところ。
口さがない人たちは「ヤンは民主主義とか言ってるけど、ヤン一党は制度にすら拠らない独裁政治をしているやん」とか言ってるけど。
さて、『レヴィアタンの恋人』ってラノベがある。ポストアポカリプスで村単位の自治集団が食料や資源を求めて抗争を繰り広げるホッブズ的世界で、武力と強権により秩序をもたらす『レヴィアタン』が爆誕するか!?という気配を匂わせて途絶している。銀英伝の自由惑星同盟はそれなりに秩序を保っているが、内戦状態にあったら『レヴィアタン』を希求するだろうか。