悪天候の日

 傘が無いので、ジャケットのフードを被って歩道を歩いていた。
 向こうから、女性の二人連れが歩いてきた。向こうは傘をさして、並んで歩いている。そんなに広い歩道じゃないので、傘なしでも、三人並んで歩くのがやっと。


 でまあ、向こうの傘がこっちの頭に当たって非常にムカついた。
 「傘を避ける」「一列になる」とか回避なんてしやしない。
 傘がない俺は、傘をさした二人連れの前では、土下座するか、ジャンプして生垣から車道に飛びのけと思っているんだろう。っていうか、相手の傘が自分にあたり、自分が困る、という予測が働かないと、自分の傘を相手の頭にぶつけても何の痛痒も感じないんだろうな。



 核持込み密約検証のニュースが流れた日。