思想地図 vol.1

途中だけど、P177-、福嶋氏による中国語文化圏の物語事情が面白すぎる。
瑣末なことだけど、あちらでは、アニメコミックゲーム、を総称し、ACG、場合によってはノベルを加え、ACGNというらしい。「あのへん」「オタ界隈」というより、ある意味便利かも。ノベル、じゃなくて、ティーンエイジノベル(≒ラノベ)という意味で、TACGと造語をつくったほうが面白かったのに。

P208、注釈の

 ライトノベルは複数集まることによって、はじめて「可能性的な回答を連続的に派生する」という要請を十分満たすことが出来る。 

 現在の日本のライトノベルにせいぜい新レーベル設立くらいしか話題が無いことも、構造をまとめて発色させ、回収するその「網」=レーベル、およびその網が打たれるタイミング(=季節性)こそがライトノベルの本質だということを戯画的に示してしまっているように思われる。いずれにせよ、消費者が構造を発色させるそのパターンをすべて熟知したとき、あるいは、物語と同格の抽出装置でキャラクターを掴むのが一般化したとき、ライトノベルのひとつの使命は自然と終わりに向かうだろう。

 イマ、月20冊ほどラノベを読んでいるけど、たぶん、パターンコンプリートの欲求。