和月論の周辺

 理想とか、理想的な大人とか、そういうものを軸にして主人公を定義するのが困難になった今日この頃、主人公が単独でヒーローだったり、イデアルなヒーローに憧れる少年だったり、イデアを信じる少年だったりしても、リアリティーを確保するのが難しくなっている。そのへん、どう解答を出すのかはこのへんの課題だけど、理想的な大人を仮置し、そのイメージを壊さないように主人公をそこに到達させない、というのもな。まるでゼノンの背理のように。