マンガで読む「涙」の構造

 読了。
 泣きを誘うマンガを、その構造、言い換えるとシチュエーションごとにまとめ、実例を紹介したもの。
 貧困とか、無理解とか、いじめとか、「ジェニーの肖像」モノとか、その時代時代によって求められるシチュが違うことを説明。昔の少女漫画、貸本時代の漫画など、古い作品の引用が多いので、ずいぶん昔の発行だと勘違いしたが、実は2002年前後の発行だったのにちょっと驚き。
 「涙」、といえば、第弐拾参話。感情を持たない人間が感情を持つようになり、最後になってその表出ができるようになった。それは、視聴者からみれば、何層にもおよぶ複雑な泣き構造かも。
 「泣き」といえば、もう、KEYを代表とする泣きゲーになるのだが、そのへんの考察は動ポモの人に期待。