マンガ産業論/中野晴行

 後半のみ閲覧。
 ジャンプの栄光と失墜について。
 ・「情報消費」であった。テレビで取り上げられた店が、一時的に売り上げが伸びて、その後元に戻ってしまう、そういう現象。「売れているから、買う」層が出現していた。400万部程度が実力であった。
 ・対象年齢を絞れなかった。600万部を維持するには、広い対象年齢を相手にしなければならず、中心となる中高生への対応が不十分であった。対象年齢を絞って新人作家、新規連載を投入し、新たなる作品を見出す必要があった。

 全体としては、個々にどこかで語られた事例の集積で、新規性は少なめ。ただ、マンガ史を語るには必読、かもしれない。

 マンガ産業の低迷に対する解決策としては、
 ・中高年へ対象年齢を広げること
 ・デジタル化による、小ロット高付加価値流通の整備
 
があげれられていた。