メイキング

http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/works/minori_wind/index.html
http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/works/minori_haru/index.html

新海誠氏の、Wind、はるおとのメイキング。
少なくとも此の時は、

「Wind」のオープニング制作に際して、minoriから出された制限は全くありませんでした。「好きなように作っていいですよ」、ありがたいことです。そこでゲームの設定資料をもとに自分なりのイメージを固め、監督の酒井氏と曲のイメージをうち合わせることから始めていきました。

と仲良くやっていた模様。「材料渡すから、曲に合わせたムービー、ちゃっちゃと作れよ」じゃなくて、二人三脚って感じ。


本OPのカット切り替えのテンポは非常に早いので、背景美術も過剰な描き込みは行わず、中心となるオブジェクトに焦点を合わせて他はテキトーにグラデーションでごまかす(というと言葉が悪いけど)、という描き方をしています。1カットでの描き込み密度を充実させるにせよ省略するにせよ、そのカットの表示時間と併せてコントロールすることでムービー全体の印象をぐっと高めることが可能だと思います。

このシーンではカメラを長焦点レンズ(90mmくらい)にして遠近感を圧縮することで、人物作画の簡略化(服と髪がループで風になびくだけで、パース変化ナシ)とカメラ移動のスピード感を両立させています。

という作画・背景美術の簡略化、

屋上シーンを時間軸の中心に配置し、同時に曲調もハーモニカ中心に変化させようというのは、初期段階から考えていた“しかけ”の一つでした。カメラ手前を速いスピードで横切る柵と給水塔が3DCG(セルシェーディング)、人物は手描きアニメーションとなっています。

という、曲とムービーの協調、


なんかも改めて眺めると面白い。




新海誠は、エロゲ出身か否か、みたいな話もあったけど、

自分自身で原作するオリジナル長編アニメに対して、minori作品のオープニングは尺も短く自由度も高いために、個人的にはちょうど良いエクササイズになっています。逆にオリジナル作品のノウハウをminori作品に転用することも出来ますし、ゲームのオープニング制作というのは仕事の良いアクセントとなるんです。

ゲームOPは、オリジナル長編作品の「エクササイズ」「アクセント」ってことで。