とある書店

とある駅の前は、古い住宅や商店が取り壊され、駐車場になっていた。コンビニらしき構造の建物は選挙事務所の看板が掛かっていた。
シャッターが降ろされた商店街の名残のなかで、明かりの付いていた数少ない店の一つが、その書店だった。
間口一間半くらい、奥行きは四間ちょっとだろうか。両壁と、その間に両面の棚が一列。で、入り口近くに奥を向いたレジがある。
意外というか、当然というか、雑誌やマンガは最新のものが並んでいた。やはり意外だったのが、電撃文庫アクセル・ワールドなど、何タイトルか並んでいた。
一番奥には、半間程の幅で岩波文庫が置かれていて、もう20年、30年の貫禄である。往時は、この店が、この界隈の知の集積地だったのかなあ。
記念に、ちょっと本を手に取りレジに出す。レジ近くの棚には、郷土史のような単行本が陳列されていた。