鉄道の24時間運行話

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/inose/070821_4th/index.html
 猪瀬直樹が、どこまで考えているのだか興味がある。
 ぶっちゃけていえば、猪瀬直樹が東京都の予算から一万円くらい貰い、株で儲ければ*1、すぐに可能だ。大深度に重複路線を敷いて、保線もメンテナンスフリーとして*2、職員もどんどん雇う。深夜の鉄道は、ガラガラかもしれないが、なーに、鉄道24時間運行による波及利益を考えれば、たいしたことはない。道路公団みたいな論理ですね。バブル崩壊で、一度は発足した深夜バスが、どんどん廃止されたのに、鉄道を24時間運行して、どうやって利益を上げるんだろ。株で。


 という冗談はともかく、日本、つまり東京が金融・情報センターとして機能するには、羽田24時間化は重要で、羽田24時間化にともない、鉄道の24時間運行を検討の対象とする。地下鉄運営をより戦略的に行うために、都営地下鉄とメトロの合併を検討、というのは素晴らしい話だ。記事は24時間ありき、というものではないし。



電車24時間話
http://d.hatena.ne.jp/REV/20070808/p2


終夜運転を行う地下鉄

世界の大部分の路線では、深夜0時から早朝4時の時間の運転を行なっておらず、深夜0時に運転を終え、早朝から運転を始める。これは保守の時間帯を確保するためだと言われている。シカゴやニューヨークは数少ない例外で、24時間の終夜運転を行なっている。ニューヨークの場合複々線で、深夜は2線を営業用とし、残りの2線を保守にまわすことができるためである。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84

 さあ、東京も複々線だ。公共事業一杯!


空港の運営も、ハードからソフトへの思考の転換が必要
発着便数を増やすのなら、滑走路をつくればいいという意見が聞かれる。これは土木の発想だ。ロンドンのヒースロー空港は、羽田空港と同じく、滑走路が2本しかない(横風用を除いて)。だが、1年間の離着陸は、羽田の約30万回に対して約50万回弱。離着陸にかかる時間もヒースロー空港のほうが羽田より約1.7倍速い。

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/inose/070731_2nd/index3.html

 ターミナルの位置、稼働時間、航路、気象、なんていう問題があるのかな。ともあれ

それでは、誰が住民の声をとりまとめ、住民の利益を訴えるのか? それはやはり東京都だろう。つねに消費者の側、住民の側、利用者の側に立って、国に対して利便性や利益を還元させていくことが、副知事としての使命だと考えている。

 これは正しいと思う。
 

ロンドン地下鉄の営業時間

地下鉄は1日24時間体制で運行しているわけではありません。月曜から土曜の場合、始発電車はだいたい午前5時15分から6時の間、終電はセントラル・ロンドン地区を深夜12時前後に発車します。日曜の始発は午前7時頃、終電がセントラル・ロンドン地区を出るのが午後11時から11時半頃になります。

http://www.visitbritain.jp/travel-and-transport/travel-around-britain/london-transport/underground/tube-passenger-information.aspx

 留保の無い運行の肯定は、イギリスでも難しいようだ。
 世界に冠たる金融センター、ロンドン地下鉄が24時間運行でないのは、目の錯覚だろうか。
 雰囲気的に、土曜の夜から日曜の朝にかけてを保線タイムとしているようだが、日本の鉄道でこういう体制をとった場合、三日目始発組が不利になり、徹夜やチケット確保に走るので困るかも。


追記

http://d.hatena.ne.jp/katamachi/20070823/1187839265

一時期、1996年頃からタイ航空が関空に深夜1時や3時に発着する便を運行し(バンコク→ロサンゼルス便が給油のついでに立ち寄る感じ)、それと接続する深夜バスが大阪市内との間に運行されましたが、共に経費の割には利用者が少なくて中止されています。

 どうせなら、
 「ちまちま、深夜バスなんて言っているから客が集まらないんだ。このままだとジリ貧だ。ここはひとつ、ドカ貧覚悟で、羽田は24時間。モノレールも鉄道も地下鉄も24時間」と、ジリ貧ドカ貧を見せて欲しい。

終夜バスへの試みと挫折 20120608追記

深夜急行バスの例(国際興業バス「ミッドナイトアロー光が丘・和光市」)

1980年代後半には、日本国外においてバスが終夜運行されている事例を鑑みて[6]、「終夜バス」と称して都心と郊外の団地を直結するバス運行についても推進する動きを見せた[6]。これは鉄道の最終列車よりも遅く都心部を出発して比較的長距離の郊外へ運行されるものであった[6]。

当初、南海電気鉄道(当時)が試験的に難波から泉佐野光明池河内長野へのバスを運行する動きもあった[6]が、東京急行電鉄(当時)が1987年に渋谷から青葉台までの区間で運行を開始した「ミッドナイトアロー」が、日本で初めてとなる深夜急行バスである[7]。その後各事業者で運行が開始され、1990年頃には比較的短い距離で深夜中距離バスの運行も開始される例もあり[8]、1991年には日本全国で30路線ほどの深夜急行バスが設定された[7]。

しかし、行政側では運行に向けた音頭はとったものの、現実の運行はバス事業者の経営に依存するものであった[9]。このため、バブル景気の崩壊や不況[7]、さらに最終列車の延長なども行なわれた[7]ことから、深夜急行バスの利用者数は減少した[7]。深夜時間帯だけに人件費コストが無視できず[7]、経路変更や運行区間の見直しも行なわれたが、それでも半数以上の深夜急行バスが廃止・統合されることになった[7]。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%B7%B1%E5%A4%9C%E3%83%90%E3%82%B9

*1:100兆円くらい

*2:例えば、運行中の全車両にレーザー測定器をつけて、ミクロン単位で異状を探索。レールとか路線も精度を一ケタ上げる。車両価格が10倍くらいになるかもしれないけど、株で儲けて補填してもらおう