話の話

 「ちょっと頭の弱い善人が、コミュニケーションの齟齬に苦しみ、不運に泣きながら、努力の末に目標を達成する」話を書いた筆者は、それなりに評価されるかもしれない。
 おそらく筆者は格好いいと考えて、しかし読者はそうは思わない主人公像は、邪気眼とかU-1とかザザーンとか、Mary Sueとか。
 「悪人」「犯罪者」「中二病」な主人公を、きっちり描写した筆者は、評価するべきか。
 目標が、作中人物にも、そして読者にも共有される普遍的なものであれば問題は無い。だけど、作中人物にとって切実な目標でも、読者にとって共感できない目標であった場合、筆者を評価すべきか。
 達成不可能な目標、答えの出ない問題、に挑む話は、企画の失敗なのか。



 まあ、イラストが萌えればいいんだけど。