"moe2.0の構想"

http://d.hatena.ne.jp/sirouto2/20060202/p1
 キャラクター単独での提示は、シナリオ、世界観、他のキャラクターとの関係性萌えに多くを期待できないため、ゴースト、デスクトップアクセサリーなど、PCシステムのスキンとして提示する話、に読めた。


 ?ブクマの件数によるキャラの変化、などを提示していたのがおもしろい。キャラクターを提示し、「なんらかのプロセスを経ての」獲得、というのは「ゲーム」であり、ノベルゲーだと「文章のクリック」が最低限度の「ゲーム性」だけど、ブクマ数やブクマのジャンルのような、ユーザーが100%コントロールできないもので「ゲーム性」を出すのも興味深い。似たようなブクマを持つユーザーと、アバター同士が交流するのだろうか。
 最適値が考案され、最適手に収斂するソロプレイゲームと違い、他のプレイヤーを参照することで、「最適値と判断されたため、価格が高騰し最適値ではなくなる」ことや、「悪手と判断されたことで、価格が下落し、投資に適うようになる」状況もあるだろう。まあ、Postpetなど前例もあるが、はてなのように、日記やブクマのリンク被リンク関係をリアルタイムでキャッチできるシステムが存在することを考えると、いろいろ面白い。RSSを読んで、揉め事に飛び込んで配信を読んでくるアバター、粛々と特定カテゴリーを読んでくるアバター、混雑しているお店(=エントリー)に出かけるとクラクラして戻ってくるアバター、なんて想像するだけで(以下略。
 この考えを推し進めると、出かけた先のエントリーを「読んで」タグを付けて帰るアバターなんて想像できるが、(以下略。機能と属性を、完全に分離せず、機能によって属性がセットされるなど、どこか不可能性をのこしておくと(以下略。
 


 閉じた話(オチのついた話)は、強度が高いが想像の余地が狭く、開いた話(未解決部分の残った話)は、強度が落ちるが想像の余地が広い。小さなイベントを完結させていってキャラクターを立てていって、シナリオ全体としては未解決部分をのこしておく*1。そんな話が好きなので、キャラクター単独の提示には限りがあると思っている。キャラ、として、傷ついたり成長したりする余地を削ってしまうと、中くらい以上の作品は作りづらいからな。うーん、たとえば、OSたんなど、ネットキャラは、中くらい規模のシナリオを作ったところで、元となるキャラの集合それ自体は初期値から変化しないし。


 そう。機銃で撃たれたとき、次のコマで復活するのが"キャラ"、アイテムや儀式で復活できるのが"キャラクター"、復活しないのが"登場人物"。失ったものが、次のコマ、次の話で復活するのが"キャラ"、ちいさなイベントで復活するのが"キャラクター"、復活しないのが"登場人物"。"キャラ"化を進めると、"登場人物"としての葛藤が実装できないような気がするが、それはそれで、"キャラ"に"トラウマ属性"や"不幸属性"をセットすることで対応できそうな気がした。それはそうと、"キャラ"化の権化のような4コマで、時間だけは取り戻さなかったことを思い出した。

*1:犯人がわからないとかそういうのではない。まあ、生きている限り不確定要素は残るのだ