経験主義の陥穽

http://d.hatena.ne.jp/hazama-hazama/20050924#p1

堀井さんも私も実は「経験主義」であることには変わりはない。しかし、堀井さんの場合、自分は非モテという「他者」に言及する一方で、非モテがモテという「他者」を言及することを許さなかった。そこが卑劣だ、と私は思う。自分だけを非モテに対し優越させてしまっているのだ。それゆえ、堀井さんの言動は言論封殺に近いものがある。私は、非モテに残された唯一の武器は言論の自由、すなわち他者への言及に開かれていることだと思い、徹底的に批判させていただいた。

 自動車評論の世界では、経験主義が幅を利かせていると、福野礼一郎氏は書いた。あれに乗った、あそこで乗った、と、経験の有無でしか差別化ができないからだ、と。福野氏は、沢山の車に乗らなくても、ちゃんと考えれば車の評価はできる筈だ、と続ける。でも、GT@PS(PS2)をやれば、車の評論ができちゃう、なんて話をするのはちょっぴり痛かったな。ま、彼の場合、12気筒フェラーリを所有していたり、8気筒フェラーリをレストアしたり、製鉄所を見学したり戦車に乗ったりと妙な幅の広さがあって好きなのだ。