まあ、このとおりなんだけど。どちらも正しいとは思う。
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2004/09/22嫌いな男性には触られたくない
岸田秀は「性的唯幻論序説」などで「人間は本能の壊れた動物」だと書いてる訳ですけど、こうして考えると女性にも男 性にも身体に本能がしっかり刻み込まれている気がしますね(あ、この本はこの本で面白いですよ)。
いや、岸田説では本能はあくまで「壊れた」のであって「なくなった」わけではないですから。本能が個々の身体にしっかりと刻まれているという点については岸田秀だって異論はないはずです。ただ、その本能が壊れている（不完全な）わけで。
だから、言葉やら文化的な形式やらを学習しなけりゃ求愛行動もままならない。おまけに同一種族の個体間でディスコミュニケーションさえ生ずる。
いいかえると、「人間の本能は壊れていない」というためには、例えば、「すべての人間が成熟した異性にのみ欲情し、かつ求愛行動の形式も統一されている」ぐらいまで行かなきゃいけない。はず。
周知のように、脊髄、小脳、間脳といった、原始的な脳の機能のほかに、人間は大脳新皮質の機能が発達している。割と大脳の機能を重視する昨今、原始的な脳機能について指摘した前者と、さらに反対側の立場の後者。あ、なんか脳の人みたいな解釈だ。
