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子どもというのは、力関係に敏感なイキモノである。
副担任であり、お目付け役である学年主任に怒られてばかりいるY先生を見て、子どもたちも先生のことを見下すようになったのだ。
一部の生徒は連絡網の日記欄に「死ね」「席替えやり直せ」「お前の授業はわかりづらいけん教師やめた方がええよ」と書いて提出するようになったし、怒られても「そんなに怒らんでもええやん」「彼女に嫌われるで」とまともに取り合わない。
学級崩壊なんて、そんなたいそうなものじゃない。
一生懸命なオニーサンをからかってやろう、ちょっと困らせてやろうという、子どもの無邪気なお遊びだった。
Y先生が、不登校になってしまった
12歳になったわたしは、そこではじめて「ひとりの人間の心を深く傷つけていたこと」に気づいた。
ざまぁ展開を期待したが、
91年生まれ、ドイツ在住のフリーライター。小説執筆&写真撮影もやってます。
っていうオチ。
「きれいは汚い、汚いはきれい(Fair is foul, and foul is fair.)」
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