悠久の有給問題

http://d.hatena.ne.jp/elm200/20100510/1273472495
http://anond.hatelabo.jp/20100511124812
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-353.html

念のため、書いておきたい。実際問題、誰も有給休暇を取っていない会社というのは、それを前提に給与水準と人員配置が設定されている。急に社員全員が有給休暇を消化したら、売上が落ちて、翌年の給与は減ることになるだろう。これまでの仕事の仕方には無駄があったはずなので、生産性を向上させれば……なんてのは理想論で、現実にはそうはいかない。

http://deztec.jp/design/10/05/11_working.html

無駄を無くして休暇の時間を捻出するのは、公金の無駄な支出をなくして子ども手当を捻出するくらいには難しいかな。

そういう意味では、休みを増やすより給料を維持したい人が、直感的に反発することには3分の理があるとは思う。もしずっと1人だけが有給休暇を消化し続けるなら、実質的には一種のフリーライダーになるわけだからね。


 でまあ、「そんなブラック企業やめろよ」「社畜乙」などとコメントしている人の職場環境が気になる。そもそも有給は労働者の権利なので、与えるなんて上から目線でなく、部下は取得しているんだろうな。



と、ここまでの話には「うんうん、そうだね」と頷いてた人でも、「給料が同業他社より3割少なくて、大卒30代で手取り月給は約20万円なんだけど、それでもいい?」と迫られると、「ゴメン、やっぱり無理っ!」となる人が多いんじゃない?

http://deztec.jp/design/10/05/10_working.html

どうして同業他社と同等の給与水準を保とうとする企業が多いのか、それはもう、内側から見れば、よくわかる。会社の将来を支えるはずの優秀な社員が、ボロボロ抜けていくんだもの。体力に自信があって、給与で報われたい若手社員には、ホント逃げられやすい。逆に「残る人」って、まあ、そういう人でしょ。だから臆病だったり自信がないといった理由で転職できない人は、「やる気のない中年社員のせいで俺たちは割を食っている。こんな会社に未来はないよ」といって憂さ晴らしする。言論の自由は抑圧できない。

生半可な胆力では「給料を抑制して多くの人員を雇い、長時間労働を排する」なんて経営方針は貫けないよ。

http://deztec.jp/design/10/05/10_working.html

この辺リアリティーがあるな。



時折思うのだけど、ラインと言うか現場は、粒度の小さい、アノニマスでシフト勤務なマニュアル労働(なので、時間外の問い合わせみたいなのは、シフト勤務の人が行う)、スタッフというか中枢部は、粒度の大きな裁量労働(労働の単位が大きいので、休みが入れやすい。プロジェクトが終わったら一ヶ月の休暇とか。もちろん、(一般)客からの時間外の問い合わせなんて入らない)、という組み合わせなら、どちらにしても休暇は取りやすいと思うのだが、それで国民は幸せになるかな?