『ONE PIECE』における正義と信念の問題
ルフィは自らの「正しさ」を主張しないし、概ね感情的に行動する。だが、読者は彼の言動に共感し、魅了される。それは、彼の振る舞いに迷いが無く、決して揺るがない圧倒的な意志に基づいているからである。
http://d.hatena.ne.jp/kihamu/20091004/p1
そのような「ただしさ」の発現は、『DEATH NOTE』には見出せないものである。誰もがキラやLの掲げる「正義」の中身――意思――に賛同したり反対したりすることはあっても、彼らの意志そのものに魅力を感じることは無かっただろう*3。彼らは有り体の「正義」観念に身を寄せているだけ相対的でしかないが、ルフィは自らの信念を頼りにするだけのエゴイストであるからこそ、絶対的で有り得るのである。
次世代の少年モノのストーリー展開の解題
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20051121/p1
乙木氏のサイトにはもっと適確な文章があった気もするが、とりあえず。
「新しい悪」を描けないといけない
漫画家は「新しい悪」を描けないといけない。そうしないとその悪に対峙する「正義」が描けない云々。
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20060705/1152077460
少年マンガの主人公は「約束」をする
これは忘れやすかったので、ちょっと備忘メモ。確かに少年マンガの主人公は、ヒロインや登場人物たちに「強い約束」をすることが多い。それがテーマ、あるいは主人公に対する縛りとなってストーリーを引っ張っていく原動力になってる。
タッチなら「南を甲子園に連れて行く」、ONE PIECEなら「海賊王になる」。DEATH NOTEなら「新世界の神になる!」ってところか。
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20060705/1152077460
90年代キーワード「不殺」と「新世紀エヴァンゲリオン」「るろうに剣心」の符合
"最終回直前と「武装錬金」最終巻にみる、少年向けビルドゥングスロマンの現在"
"悟空経由の前思春期型ジャンプヒーローを分類してみたよ。
ゴンの継承した少年性(内的な成長)が出会う世界はあまりにも複雑であり、ペンギン村に歴史を与えたルフィの夢はあまりにも大きい。いずれもアフタードラゴンボールの新たな地平を見せてくれる
http://74.125.153.132/search?q=cache:iOpruX8Kj58J:d.hatena.ne.jp/hke1120/20080403
おまけ
他者が描けていない
これよく使われる陳腐な言葉なのだが、実は意味がいまだ僕ははっきりとはわからない。定義も難しい。よく、小説なんかの批評で、「女が描けていない」という論評があると、あれと同じで、意味内容が全然理解できない。これを書くとなんか難しいことをいった気になる魔法の言葉。この言葉がある時には、書き手が、逃げたと認識しよう(笑)。
http://ameblo.jp/petronius/entry-10027647923.html
あるキャラクターを「ああ、これは、PCなんだ」と実感させるのが他者性で、「NPCだな」と感じさせるキャラは、他者として描かれていない、と思う。
逆に言えば、必要なキャラクターをPCとして運用すれば他者となりうる(が、リプレイ起こす人の技術もあるだろうな)。
うん。魔法の言葉。
文学というか創作というか著作物は、他者性があれば、はっぴーえんどでもデッドエンドでも勧善懲悪でもピカレスクロマンでも、充分、と思ってはいる。