ハマータウンの野郎ども

今月の電撃文庫、15冊中13冊を読了。「もう、ゴールしてもいいよね?」という気分になって、放置していたハマータウンの残りを読む。
8章冒頭の、

労働者階級の若者たちは、どのようにして、なにゆえ、伝統的に労働者階級のものとされる職域をあたかもみずからの意思で引き受けるようになるのか

学校に不満を持つかなりの数の生徒たち(略)、この反抗的な少年たちは、彼らを取り囲む現実に対する部分的な洞察を通じて、また手の労働にたいする幻想的な価値付与を通じて、しかるべくそのように行動するのである。

というのが、まあ、主題というか。

「大人なんて嘘っぱちだ。机の上で書類扱っている奴は何も作りだしちゃいねぇ。俺たちは男らしく生きるぜ」という対抗文化が、進んで肉体労働に携わる人間を産み出す、みたいな話。


ちょっと追記

 この本が書かれたのは労働党政権で、割と進歩的な教育政策をとる教師を、「野郎ども」は腰抜けとみていたわけです。で、サッチャーの保守政権に繋がる、と。「生徒たちの可能性」とか言っていた学校が、全国一律テストですよ。それなんて橋本?