スカした雑誌が増えた訳

事実一冊丸ごとタイアップという雑誌は少なくない。『Title』なんかはそうで、編集長に特集を決める権利など与えられていない。広告営業が半年先までの特集を決め、編集者による企画会議なんて実質タイアップの内容を決めるだけと聞いた。

この方式だと雑誌が店頭に並ぶ前にペイできているので、実際売れなくたって構わない。

なぜこういう状況なったかというと、高級ブランドの類いはすごく売れていて、どこも広告費を掛けたがっている。当然出版社はそれに対応して、高級温泉旅館の特集とかが載るすかした雑誌を作る。当然売れない。だけどブランド品は売れ、高級温泉旅館は流行りつづけるものだから、雑誌もつぶれない。

 こういう雑誌が売れているけど、ロレ(もしくはそれ以上)の時計をして、バイエルンとかそんな地方のクルマに乗り、イタリアとかフランスのジャケットを着て、夜は銀座のバー、週末には高級温泉旅館・・・なんて人種はどれだけいるんだろう。知らないだけで一杯いるのかな。雑誌の部数ほどはいないと思うんだけど。