人工知能と他我

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1710/12/news018.html

他の(眼の付いた)物体は特有の行動原理を持つ。眼の向いた方向に進むし、眼の向いた方面に餌がいればApproaching fast。眼の向いた方向に強敵がいれば遁走。そうやって、他の(眼の付いた)物体を「個体」と認識し、個体の「意志」を理解できる生き物は、その先生きのこりやすかったはずだ。自分を捕食する、もしくは自分が捕食する個体が緊張している、もしくは弛緩している状態を判断できれば、そうでない生き物より、闘争や逃走を選択する上で有利だと思う。


でまあ、他の個体に見出した「意志」、それを自分に適応したのが"自我"で、自分に見つけた「自我」を、他人に投影したのが"他者"というか"他我"って奴だと思う。なので、「外界を認知し」「行動を行う」処理系には、人間が「他我」を見出しやすいし、特に、こちらの感情を認識し、それに応じて行動を変化させる処理系は、さらに「他我」を見出しやすいと思われる。猫に他我を見出し、植物状態の人間にも人権を見出し、そして家畜や虫やオタには見出さないのはそういう理由じゃないかな。