某歴史通俗書

金解禁

 「なんで、こういうことやっちゃうのかなー」っていう解説だった。一応、直前までは大戦時に交換を停止した金本位制への復帰は諸外国の風潮でもあり、日本も金解禁を予定していたこと自体は批判できない。ただ、恐慌でのデフレのなかで実施すべきことではない。ただ、軍事費の膨張を目論む軍部に対して「保有する金の範囲でしか紙幣は刷れない」と予算増を制限する目的もあったという説もある。この本ではそれには触れられていない。

維新

 徳川慶喜 vs 大久保利通で説明していた。鎌倉時代の成立は 平清盛など平家 vs 頼朝義経、戦国時代は信長秀吉家康、とクリアだが維新は人物が多すぎて重みづけが今一つわからない。物語によっては坂本龍馬とか新撰組に光が当たるし。しかし、維新、「薩長 VS 日本全体」じゃなくて薩長 vs 江戸城直参幕府直轄軍+彦根会津 くらいの戦いで、他の藩は日和見っていうか、関ケ原みたいに大集結していたわけではない。結局維新で旧来の藩は解体されたわけで、それでよかったの?殿様たち。