形@菊池寛

http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/files/4306_19830.html

要約を転載。

時は戦国時代、赤い鎧を着て、連戦連勝を飾っている武将がいた。
ある日、その武将を甥が尋ねてきた。
「おじ様、次の戦で私は初陣に臨みます。勝利を挙げたいので、おじ様が使っているあの赤い鎧を貸してください。
あの赤い鎧なら絶対に敵に勝てると思うのです。
お願いします」
可愛い甥のたっての希望に応え、その武将は赤い鎧を貸してやった。

http://okwave.jp/qa/q6301602.html

そして戦の日が来た。
武将は今回は馬に乗らず、歩兵として出陣していた。
武将の甥は馬にまたがり、借りた赤い鎧を着て、先陣を切って敵部隊に突入、ばっさばっさと敵の雑兵を蹴散らしていった。その勇姿に武将は目を細めていた。
「さすが我が自慢の甥だ。あれなら赤い鎧を貸さなくとも充分勝てたであろう」

次の瞬間、武将に敵の雑兵が襲い掛かってきた。武将の甥に蹴散らされた恨みも併せて、必死の形相で武将に襲い掛かってきたのだ。そして武将は討たれた。

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