"若者のクルマ離れ"と低賃金

若者のクルマ離れ、と報道されると(それも、自動車メーカー上層部から)、「あんたんとこの期間工はクルマが買える給料貰っているのかよ」というコメントがよくつく。半分はそうなんだけど、まあ。
スバル360は、1958年、サラリーマンの平均年収20万円の時代に、サラリーマンの年収の2倍程度で登場。
タタ・ナノ は、10万ルピー(約28万円)という新中間層の年収1年分程度として企画*1された。
自動車メーカー的には、若者が年収〜年収の二倍程度のクルマを買うことを目標とし、サービス残業をし、勤務時間後にQC活動に励み、それでもって自動車を買うことを期待しているんだろう。


期待されても

      ハ,,ハ
     ( ゚ω゚ )  お断りします
    /    \
  ((⊂  )   ノ\つ))
     (_⌒ヽ
      ヽ ヘ }
 ε≡Ξ ノノ `J 
http://hamusoku.com/archives/2281067.html

だろうなあ。



モデルT:日給5ドル宣言と労働者の実情

ヘンリー・フォードが"日給5ドル"宣言を行ったのは1914年である。単純労働者でもある程度継続して勤務すれば、当時の賃金相場(従来のフォードでの最低日給は2ドル台)の2倍程度に値する日給5ドルを支給するという、驚くべき爆弾宣言であった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABT

日給5ドルは年収なら1,000ドル以上になり、当時、モデルT1台を購入してもなお労働者の一家が慎ましい生活を送りうる水準である。当然ながらフォードの工場には就職を希望する労働者が殺到した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABT

可処分所得の大きくなった少なからぬ労働者がフォード・モデルTを所有するに至った。それは労働者階級を含む巨大な大衆層を担い手とした大量生産・大量消費時代の先触れであった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%ABT

*1:2008年、インドで「新中間層」と呼ばれる世帯の年収は9万から20万ルピー(2008年5月のレートで、日本円で約25万から56万円)