下北沢再開発

下北沢駅ビル正面は、補助54号線計画で失われることになる「スズナリ」をそのまま移築したものを中心に設計する。そしてワンフロアに「北口食品市場」の空間をそっくり移転する。この二つ――闇市の記憶と、本多劇場の発祥の地――こそが下北沢の象徴であるから、これらを失うことは文化遺産という観点から見ても大きな損失である。たとえ位置が少し変わっても、それらが「尊重」されることによって、下北沢は「意味」を持ち続けるだろう。

http://www.kotono8.com/2009/10/03shimokitazawa.html

 公共工事一般では、私権と公共の利益の衝突が問題となる。
 上に転載した意見は、広い公益を確保しつつ、同時に地元の利害を尊重しようというもので、かなり行政側に配慮した発言でもある*1。再開発により、多大な公益があるなら、その一部を開発地区の文化維持に充てても、間違いではないとは思う。
 

*1:どうしても開発をするなら、ここまでは残して欲しい、という希望を、『ここまで確保するなら開発は容認するよ』と曲解されそうな発言でもある