"宴席で飲酒後お産取り扱い 大阪の産科救急病院の副院長"

 大阪府内の産科救急の中心的役割を担う石井記念愛染園(あいぜんえん)付属愛染橋病院(大阪市浪速区)の60歳代の副院長が、飲酒後に病院で「臨時当直」としてお産を取り扱っていたことがわかった。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html

常勤の産婦人科医は8人。毎日1人が病院で当直し、緊急時に備えた自宅待機の「宅直」も1人いる。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html

 これだけで考えると、
1.当直が対応する
2.当直だけで対応できない場合、「宅直」に応援を頼む。
3.当直に、「宅直」を加えても不十分な場合、他の医師の応援や、他施設への転送を考慮する。
4.他の医師の応援で不十分、もしくは、他施設への転送が不可能である場合、飲酒状態の医師の応援を考える
 というシーケンスを踏まなければ、ただの飲酒運転と考えられても仕方ないよな、常識的に考えて。
 (たぶん、市民は、緊急時であれば、飲酒状態の医師の診療も仕方が無い、と、常識的に考えるだろう、と報道が考えたに違いない)


 朝日新聞が入手した資料によると、副院長は06年1月〜07年5月に計214回、勤務表に「臨時当直」と記入し、署名していたが、病院関係の宴会に出た後、臨時当直をしたケースが十数回あった。このうち、少なくとも3回は正常分娩(ぶんべん)を取り扱った記録が残っている。宴会後に病院に戻ったものの、分娩記録のない臨時当直も10回近くあった。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html

 ほとんど事実だけを列挙して、言いたいことを言っている模様。

 副院長は取材に事実関係を認め、「飲酒後でも心配な患者がいる時は病院に戻った。飲んでから自宅に戻ると、深夜に緊急の呼び出しがあった際、車を運転して駆けつけられない。飲んだ時こそ病院に泊まらざるを得なかった」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html

 自宅との距離はどのくらいなんだろう。終電後、始発前にシステムが落ちて、TAXI代出るからと呼び出された知人がいた(もちろん、自腹TAXIで呼び出しに応じた奴隷自慢も多々あるだろう)。


厚労省医事課は「飲酒した医師に診療させてはいけないのは常識。法に定めがないのは、他に医者がいない場合の緊急避難的な措置を想定してのことで、通常ならあり得ない」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html

 厚労省も、「医師は一生酒なんて飲むなっていうのか!」という、安っぽい煽りを想定している模様。

 副院長は06年度、月平均12.7回の当直を務め、時間外・当直手当として計約1千万円を受け取ったとされる。07年9月に「当直は実態に合わせて月6回まで」と定めて以降は、急減したという。

http://www.asahi.com/national/update/0420/OSK200904200065.html