ドラッカーFCの本を少し読む

 Appleを「マーケティングの成功」と評していて、最初不思議に思った。
 他の例としては、T型フォード、が示されていた。
 流れ作業という思想自体は食肉工業で実装されていて、フォードの成功は、生産技術ではなくて、「T型フォードという、高級車でなく大衆車というマーケットの需要を見つけだし、それに適合した商品」を提供したことにあり、流れ作業というのは「大衆車」というプロダクトの低価格を実現した要素に過ぎない。もし、フォードが流れ作業で「高級車」を生産していたら、あれほどの成功は収めていなかっただろう、と。

 まあ、確かに、Appleを製作した半導体技術は彼らのものではなく、パーソナルコンピューターという隠れたウオンツを発見し、それに適合したプロダクトを開発したのが成功の鍵だった、と表現できなくもない。そんな風に考えると、AppleiPodも、もしかするとPixerも同じ流れ、と。