ドライブされる

# 情報化社会はしばしば、ムラと高速道路の喩えで説明されます。スモールコミュニティの村がばらばらにあって、その間を超高速の高速道路が結んでいる、というイメージです。それぞれの人間をクルマに喩えると(最近クルマの喩えが多いですね私)、誰でもちょっとがんばれば、「ムラで一番速い」「ムラで一番コーナリングが上手い」「ムラで一番デザインセンスが良い」「ムラで一番排気音がカッコいい」クルマになれます。重要なのは他のクルマと「キャラがかぶらない」ことです。ところが、ちょっと背伸びして高速道路に出てみると、「世界で一番速い」「世界で一番コーナリングが上手い」「世界で一番デザインセンスが良い」「世界で一番排気音がカッコいい」クルマがものすごいスピードであなたを追い越していくわけです。こうなるとグローバルな差異化ゲームなんてやってられなくなりますから、ローカルな差異化ゲームでいいや、というふうになるわけです。
# 逆に言えば、ムラと高速道路が峻別されることにより、ローカルな差異化ゲームへの参入障壁は低くなりました。そのため、若者は(以前よりは簡単に)ローカルな差異化ゲームで遊ぶことができるようになったわけです。

http://d.hatena.ne.jp/tenkyoin/20090227

 国産の、速そうな四座スポーツクーペは姿を消し、オヤジはGTRや、650なんかを転がし、若者は痛車みっくみくにしてる、と。