弾の話

ダムダム弾

かつて殺傷力の高いといわれていた弾丸のひとつ。弾頭に十字の切れ込みがあり、目標内部で十字に沿って4つに分裂することにより、運動エネルギーを効率よく目標のダメージへと変換する。そのため、人体に残酷な被害を与えるとして1899年にダムダム弾禁止宣言が、次いで1907年にハーグ陸戦条約が結ばれ軍用弾としての使用が禁止された。イギリス軍がインドコルカタ近郊のダムダム兵器工場で初めて作ったことが名前の由来となっている。
ダムダム弾はハーグ陸戦条約第23条に抵触するため戦争での使用は禁止されているが、それに拘束されない狩猟や警察等では、一発で多大なダメージを与えることができ、また対象物内部で弾丸が止まる可能性が高い(貫通による二次被害の軽減)ため、現在でも多く使用されている(いわゆるホローポイント)。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%BE%E4%B8%B8

しかしながら現在、かつてよりライフル弾の高初速化がすすみ、通常のフルメタルジャケットでも人体等に命中すればその強力な運動エネルギーに弾丸が耐え切れず、容易に弾芯とジャケットが破壊・分離し、ダムダム弾に匹敵する銃創を引き起こす。最近では貫通力も両立させるための弾薬も開発された。これは弾丸の前後の素材を変え、各素材の密度の違いによって軟目標に入った場合 目標内部で回転しダムダム弾に匹敵する被害をもたらしつつ、硬目標に対しては弾丸前方がマイルドスチール・コアで作られているため通常弾頭より高い貫通力をもたらす。
よって現在ではダムダム弾禁止はほとんど形骸化してしまっている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%BE%E4%B8%B8

BC ブランクコア弾

対人殺傷力を上げるためにFMJ弾の先端内部に中空部分が設けてある。人体に被弾したときにこの部分がつぶれて回転するため血管や神経を切り刻み、人体に多大なダメージを与える。 更に貫通抵抗が増すため盲管銃創(貫通しないで体内に弾丸が残る)となり前線での傷の手当てを困難にさせる効果がある。

http://www.securico.co.jp/jbl/guns/bullet.html


 ロシアの勢力を抑えるために、中空弾をダムダム弾と看做し、非難すべきとか、中空弾は非人道的なのでダムダム弾と同じだ、と述べても、軍オタは賛成してくれないだろうな。もちろん、均一弾体のFMJ以外禁止とする国際条約を結ぶことなら支持するかもしれないが。

ハーグ陸戦条約

# 第23条:特別の条約により規定された禁止行為以外に、特に下記の物を禁ずる。

1. 毒、または毒を施した兵器の使用
2. 敵国、敵軍に属する者を背信の行為をもって殺傷すること
3. 兵器を捨てた自衛手段を持たない投降者を殺傷すること
4. 助命しないことを宣言すること
5. 不必要な苦痛を与える兵器、投射物、その他の物質を使用すること
6. 軍使旗、国旗、その他軍用の標章、敵の制服または、ジュネーヴ条約の特殊徽章を擅(ほしいまま)に使用すること
7. 戦争の遂行に必要ではない外敵財産の破壊、押収
8. 相手国国民の権利消滅、停止、裁判の不受理の宣言

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%B0%E9%99%B8%E6%88%A6%E6%9D%A1%E7%B4%84

# 第25条: 無防備都市、集落、住宅、建物はいかなる手段をもってしても、これを攻撃、砲撃することを禁ず。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%B0%E9%99%B8%E6%88%A6%E6%9D%A1%E7%B4%84