おサルの過誤屋だホイサッサ

 過誤は、一次二次三次、とある。
 なんかすると、7割とか8割は良くなるが、かえって悪くなる部分もある。
 二次被害を避けるために、じゃあ、最初からやらない、というのは、全体最適にはならない。
 あ、全体最適というとナチですね。


予防接種と副作用
シートベルト着用と、シートベルトによる腹部損傷*1や火災時の脱出困難*2


 なんかがあるかな。
 全体最適に叶う政策である場合、その弊害は政策の廃棄ではなく、高次の修正で救済したほうがいいような気もするが、ワクチンで副反応を起こすより、日本に伝染病が流行るほうが、人権的だったりする、って哲学書には書いてあるのだろうか。洋書だから読めないや。もちろん、「これは、日本の為になるのだ。だから、粗悪なワクチン、注射器の使いまわしでも我慢しろ」というのはナチだ。全体主義だ。こういう手合いは多い。っていうか、こういう手合いが多いから、ワクチン接種そのものを廃止せよという運動が生まれるのだ。残念なことではある。

「『クロスマッチも行わない輸血すら免責せよ』と医療者側が主張しているわけではない」のであれば、日常用語でそのまま主張するか、あえて法学用語を使うなら「業務上過失致死傷罪を廃止して欲しい」ではなく「業務上過失致死傷罪における注意義務違反の事実認定がおかしい(ので、正しい事実認定をすべき)」というものであるべきでした。

http://d.hatena.ne.jp/bewaad/20080723/p1

 矢部先生や他の医療系ブロガーの方々が、医療側から主張されている刑事免責は、医療行為としての妥当性が問題になる程度に専門的な領域における検察の排除を意味するに過ぎず、従前業務上過失致死罪で処罰されてきた医療ミスについてまで不可罰とすることまで求めているものではないと本気でお考えなのであれば、「医療行為(救命活動)についての刑事免責」だとか「業務上過失致死罪の廃止」等の言い回しは誤解を生むだけだからやめるように何度でも呼びかけたらいいのではないかと思うのです。

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2008/07/post_0698.html

 というわけで、法律(刑法)は、犯罪(的行為)に対するワクチン*3であり、副反応は良く起こすけど、概ね国民の福祉に沿うものだとは思う。で、法律の廃止ではなくて、運用を修正すべき、というのはわかる。
 ただ、運用について要求したところ、「法律は法律。どう運用しようと俺たちの自由だ。悔しかったら、運用を制限する立法か、法改正を国会で通せ」と誰かに言われてキレちゃったのかな。

追記

 法曹人口問題に関して言えば、現在のペースで司法試験合格者を増やしても、多額の奨学金を抱えた失業者を増やすことにしかなりません。法科大学院の先生方や町村信孝元文部大臣(現官房長官)がいかに弁護士会を非難しようとも、そこまでの需要はなかったのですから、仕方がありません。

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2008/07/post_f957.html

日経新聞社のどこまで合格者を絞れば質が保たれるというのか。という問いかけに対しては、現在の法曹養成システムを前提とすると、多くとも、旧試験における「前期修習終了時のレベル」に到達していない受験生を排除でき、かつ、新規法曹資格取得者に概ねOJTの機会を付与できる程度の人数ということになります。

http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2008/07/post_f72c.html

 これは、他の国家資格についても言えることかと思われます。

*1:あまり報道をみたことがないが

*2:やはり見たことがない

*3:ちょっと比喩としては変