誰が悪い?

 アテネからサンフランシスコへ向かうオリンピック航空機内に妻子と乗っていた米国人医師ハンソンがタバコの煙で喘息発作を起こした。妻は煙から離れた前方の座席への移動を3回願い出た。客室乗務員は,当初は空席がないと,後に忙しいとの理由で移動を断っていた。しかし実際には空席が11席と移動を頼むのには十分な数の客室乗務員がいた。フライト開始2時間後にハンソンは前方の座席に移動出来たが,喘息発作が悪化して死亡した。妻はオリンピック航空を訴え,米国連邦最高裁判所は「客室乗務員の(移動)拒否」はワルソー条約上の「事故」に当たるとした下級審判決を支持し,オリンピック航空に140万ドルの支払いを命令した。

http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/08/cprtrauma.htm

 こう、妻子と共にフライト中、タバコの煙で喘息発作を起こし、移動が認められず発作が悪化し死亡なんて悲しすぎる。
 で、航空会社の責任について言及しているが、喫煙をやめる、という選択肢はなかったのかな。ないだろうな。文化だもんん。おや。猫の鳴き声が。

個人客(31歳,女性,会社員)が1時間に渡り1人で心肺蘇生を行い救命した。心肺蘇生と並行して行われたドクターコールに応じる者はおらず,客室乗務員に繰り返し要請されたにも関わらず機内に搭載されていたAEDが心肺蘇生の現場に持ってこられることはなかった。また客室乗務員は心肺蘇生を手伝わなかった。加えて多数の他の乗客が野次馬と化して現場に殺到し,心肺蘇生の現場を写真やビデオで撮影した。当の男性は軽度の手指の運動障害を残したのみで,元の勤務先に復帰した。しかし救命した女性は心肺蘇生時の出来事が元で惨事ストレス症状を呈して急性ストレス障害,外傷後ストレス障害を発症し,帰国後も長期間に渡って社会生活に支障を来たす状態が続いた。

 報道の自由とか、既存のマスコミに替わる報道2.0とか、そんな言葉を思い出した。