沖縄の事件と地位協定

地位協定があるために、米軍には、容疑者を日本の警察に引き渡す義務がない。そのことはずっとずっとずっとずっと問題にされ、批判され、改正が要求されてきた。にも関わらず、改正はなされていない。

http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080214/p1

 残念なことに、米国が応じないのには、それなりの理由がある。日本の制度に欠陥があると彼らは見ているのだ。
 日本では、警察の取り調べに際して、弁護士など第三者の同席を認めていない。これこのとは、米国と限らず、欧米では非人道的なあり方として非難の対象になっている。筋弛緩剤事件でもそうだったが、取り調べは密室で行われ、そこで自白が産出されるのだ。日本のこの非人道的なあり方に、国際人権規約委員会は、被疑者取調べについて、「電気的な方法」により記録されることを強く勧告している。いずれにせよ、米国側としては、非人道的な日本の警察に米国市民を渡すことは不可能だ。そして、その点で米国の言い分は正しい。
 そこで、今回の合意では、実際上、米兵取り調べに際して、第三者の立ち会いを認めることになった。おかしいではないか。日本人の人権は米国様のご意向より低いのか。
 日本がするべきことは、刑事手続き全般の改正であり、それをもとにした日米地位協定の改定であるはずだ。

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/04/post_2.html