「なぜ人間は高コストで非効率なコミュニケーションをやっているのか/やらざるを得ないのか」。とか。

http://d.hatena.ne.jp/crow_henmi/20070424#1177412346
 物流を考えてみる。
 貨幣経済以前の、例えば太平洋島嶼の奥地のような社会では、物流に、ものすごく高いコミュニケーションコストを要するかもしれない。ある物品を入手するためには、顔にペインティングし、特定の踊りを覚えて、週に一度の隣の部族との会合で、決まった踊りを踊らないといけないの。しかも、その踊りを踊るためには成人儀式を通過しなければならず以下略。
 それに比べて、貨幣経済では、低いコミュニケーションコストで効率の高い物流が得られるけど、それは確固たる国家、軍事力か経済力を持った国家が前提となる。なんかクレジットカードをちょいちょいすれば、太平洋の向こうから品物が届く、という効率の良い物流は、通貨を保証し、シーレーンを保証する何か、が前提となっている。と思う。無制限の生の肯定が先にあり、それをスポイルしているのがアメリカで、アメリカが無ければ、もっと生の肯定が実現される、という人もいるかも。荷物が海賊に襲われたり、通貨が危機に陥ると、デカルトが助けにくるのだ。
 というわけで、人間力が不要な職場、を夢想することがある。依頼は文章で行い、それはキューに追加される。一人一ヶ月に10枚くらい、至急カード*1が支給され、それを使うと使った枚数だけ、重み付けが増す。で、職員はキューの順に仕事を依頼する。顧客も、正規料金の他、希望があれば「至急カード」を購入する。このシステムを用いれば、人間力は不要だし、業務スピードも、最盛期のソビエト連邦を超える遅延を実現できるのではないか。


 低コストで効率の良いコミュニケーションには、有能な管理者が必要かも、という話。



追記

2007年04月24日 z0rac コミュニケーション 依頼文が読解困難だったらどうするのだろう。「頼んだのと違う!」「でも依頼文には...。」「兎に角違うったら違うの。金返せ!」/昔「仕様は頭の中で出来てます」と云われた時は、静かに席を立ち...たかったw

 キューが消化されたときに、読解され、読解困難でエラーが出た場合は、返送されます。それまでに3ヶ月くらいかかったりして。っていうか、これ単なるお役所仕事かも。
 仕様書の話は面白い。不良少女白書な話になるけれど、カラーで印刷して製本して、とまではいかなくても、100%完成してバインダーに綴じた仕様書を作るのは時間がかかるでしょう。だけど、0%、完全脳内仕様書も困ります。
 

*1:裏面には、人間力と書いてある