"マウスでの RNA を介した「非」メンデル遺伝":RNA 分子の次世代へのトランスファー

Rassoulzadegan M, Grandjean V, Gounon P, Vincent S, Gillot I, Cuzin F. (2006)
RNA-mediated non-mendelian inheritance of an epigenetic change in the mouse.
Nature. 441: 469-474.

親の世代における表現型が、遺伝的変異を受け継ぐ事なく遺伝する現象は paramutation と呼ばれ、トウモロコシでの発見を経緯としてその後多くの植物、そしてショウジョウバエなどでも知られている(蛇足ながら、ショウジョウバエにおける Polycomb グループと epigenetic inheritance の関係を解析した Vincent Pirrotta の仕事は、大学院時代に読んだ論文の中で最も面白かったものの一つである)。上記の nature 論文は、マウスの色素形成に必要な Kit 遺伝子座における同様の epigenetic inheritance を報告し、さらにこれが RNA を介した現象であることを報告している。

http://www.sgtpepper.net/garden/diary/?date=20060606#p01


あったあった。



別に、分子遺伝学者が失業するような発見じゃなさそうだけど。