"魔法瓶が冷めない理由"

http://www.asahi.com/edu/nie/tamate/kiji/TKY200612110096.html

ののちゃん 昨日(きのう)家族(かぞく)でピクニックに行(い)ったよ。でも、熱(あつ)いお茶(ちゃ)を入(い)れた魔法瓶(まほうびん)を家(いえ)に忘(わす)れちゃった。


 ◆藤原先生 あらあら、そそっかしいわね。


 ◇ののちゃん 家に帰(かえ)って魔法瓶をあけたら、お茶が温(あたた)かいままだったよ。電気(でんき)も使(つか)わないのに不思議(ふしぎ)。

■なんで、熱いものが冷めるのかな。
■物は、熱量という、お金のようなものを持っているんだ。
熱いお茶は、お金持ちのように熱量を持っている。でも、空気に出会うと、熱量を渡しちゃうし、湯飲みに触れると熱量を渡しちゃう。そうやって少しずつ「熱量」というお金が減って行く。湯飲みは、熱量を受け取ると自分でも使うし、湯飲みから空気、机へと渡していく。それで、どんどん温度が下がって行くんだね。都会の富が、郊外へと移転して行くようなものだ。
■魔法瓶は、二つの瓶の間の空気を抜いてある。だから、中瓶から外瓶への、所得の移転が起こらないようになっているようなものだね。内瓶を支えているインフラの部分だけからしか、「熱量」というお金が移って行かないので、なかなか冷めないんだ。


 と、こんな感じで喩えてみて、いろいろ悲しくなる。



あと、「何で心臓はドキドキしているの?」という質問に、
■何で血があると思う?
■お金と同じなんだ。
■自分の家で、稲を育て、牛を飼って、野菜を栽培していれば、お金は要らないね。
■でも、それより、お米は稲作農家、牛は牧場で、と、分担したほうが便利だよね。
■動物も一緒で、口で食べ、胃で消化し、頭で考える、のが能率的なんだ。
■そうしないと、クラゲとかサンゴみたいな生き物にしか成れない。
■食べた栄養、吸った酸素は血液に乗って全身に回り、足を動かして、頭で考えて、手で御箸を持ってご飯を口に入れている。
■その血液を全身に行き渡らせるのが心臓の役目なんだ。
■もし、心臓の働きが悪くなると、肺は酸素が一杯あるのに体に送れず、腸は栄養を体に送れず、腎臓は老廃物を排出できず、みんな、やる気があっても機能しなくなる。



 と、こんな感じで喩えてみて、やはり、いろいろ悲しくなる。wikipediaの「ショック」*1を見ると、金融引き締めによる連鎖倒産を見るようでいろいろ悲しい。