「電池はどうやって入れるんですか?」

http://ray-fuyuki.air-nifty.com/blog/2006/12/post_3e50.html

 「……あの、これ、どうやって動かすんですか?」
 「どうやって、て??」
 「電池はどうやって入れるんですか?」
 「…………」

 高級な時計は、自動巻きが多いので、店舗として技術者を確保していないということは無いと思うけど。ベルトの調整と、電池交換のみ教育したバイトという可能性は大。

おれは、たぶん、若い医者にだってこうした類のやつがいるにちがいないと思い、心底ぞっとした。

多少は前者だとも思うが、大部分は後者であるような気がするなあ。だって、ソーラーパネルキャパシタリチウムイオン電池や水銀電池が発明される以前から、人類は腕時計というものを使っていたという知識はいくらなんでも若い時計屋にもあるだろうから(なかったりして)、ゼンマイ式の腕時計の存在を誰に教わらなくたって、それ以前の腕時計はどうやって動いていたのだろうという好奇心が湧き起こって当然だ。

 蛇口の水はどこから来るの?電気はどうやって作られているの?ご飯は、パンは、誰が作っているの?自動車はどうやって動くの?ケイタイはどうやって話すの?平和はどうやって守られているの?
 好奇心が沸き起こらない人間が95%位だと思う。
 どうでもいいけど、時計の改良と航海術は密接な関連があり、航海術の進歩は西欧の世界進出と関連があるんだよな。
 さらにどうでもいいけど、無くても即死はしない時計どころか、無いと困る「空気」がどんな成分なのか、好奇心が沸き起こる人ってどれだけいるんだろ。なんで、息をしないと苦しいの?

結局、そこが問題なのだろう。おれは、教育というものは、“好奇心を持つ能力”と“自分で自分を教育する能力”のたったふたつだけを身につけさせれば大成功だと思っている。あとはおまけだ。