脳死の話

http://d.hatena.ne.jp/demian/20061119/p1

アメリカ滞在の日本人が疾病にかかり、脳死にすら至っていないのに生命維持装置をはずされそうになった話、また、保険でカバーされた人は日本に連れ帰って意識を取り戻したけど、お金が工面できない人はそのまま生命維持装置から離脱することになった、というお話を以前紹介した。


http://grev.g.hatena.ne.jp/REV/20061018/p1


お金があれば、生命維持装置を装着し続けることができるし、緩和ケアを受けることができる。


http://d.hatena.ne.jp/demian/20061119/p1

オランダ医師連盟によると「もしオランダのケアのレベルがイギリスと同じようであったならば、安楽死を必要と感じる人は減少したであろう。1998年の調査によると、終末期のがん患者の50%以上は、彼らの苦痛はあまり緩和されなかったと述べ、医師の56%は疼痛緩和の知識が十分ではないことがわかった」

ファミリーライフインターナショナルUKの取締役、グレッグ・クロービスは、次のように述べている。「イギリスにおいて過去45年間、人口管理政策を支持してきた労働党内閣は、同国が高齢化を迎えている現実に直面し、もはや保険医療制度で病人や高齢者をケアする余裕がなくなっている。」「精神的不能者に関する法案により法律が改正され、食料と水が医薬品と認められるようになった。したがって、現在では、患者の生活の質が低いと判断されれば、医師が患者に食料を与えず、脱水症状に陥らせる権利が認められている。トニー・ブレア政権下において、イギリスの政府はかつてない生命軽視の政府になっている。」

 流石イギリス。安楽死を必要と感じなくても、脱水症状に陥らせてくれます。「もしオランダのケアのレベルがイギリスと同じようであったなら」!



 高い倫理水準を実現するには、大量のリソース(つまり、お金)の投入が必要だと思うのだけど、その原資をどうするのか、そのへんが一番興味がある。高い倫理水準を実現するために、高い社会福祉配分を要求し、高負担を容認する、のかな。それとも、高い倫理水準を掲げ、その実現を政府や医療機関に迫り、カネはそちらでなんとかしろ。何とかしないとカラシニコフのコピー品で撃ち殺す、じゃなくて座り込む、デカルト式リベラル主義なのかな。戦闘機を買うのをやめれば、お金ができる、という考えかもしれないけど、自国を防衛できなくなった民族は悲劇的だからな。


東トルキスタン East Turkistan -Japanese Version-
http://www.youtube.com/watch?v=L1zoho-17Sw


天安門事件」「法輪功」サイト見つからず――中国版Googleの検閲実態
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0602/04/news004.html


その点、日本はオウム参加メンバーのブログだって検索できるし。
http://birds.blogmura.com/inko/


コスト削減がさらに急務になるイギリスの社会保障制度

http://japan-lifeissues.net/writers/mos/mos_48britisheuthanasia.html

Mosher, Steve (モッシャー・スティーブ)
およびディ‘アゴスティノ・ヨゼフ エイ
5月27日2005年

他の西欧諸国と同様、イギリスは、社会主義的な医療保険制度(国民医療サービス、NHS)を持っており、政治家や官僚には、国民が受けられる治療、受けられない治療を決定する権限がある。彼らは、さらにコストを削減する方法を模索しており、今後は、そうしたコスト削減がさらに急務になると考えられる。

ファミリーライフインターナショナルUKの取締役、グレッグ・クロービスは、次のように述べている。「イギリスにおいて過去45年間、人口管理政策を支持してきた労働党内閣は、同国が高齢化を迎えている現実に直面し、もはや保険医療制度で病人や高齢者をケアする余裕がなくなっている。」「精神的不能者に関する法案により法律が改正され、食料と水が医薬品と認められるようになった。したがって、現在では、患者の生活の質が低いと判断されれば、医師が患者に食料を与えず、脱水症状に陥らせる権利が認められている。トニー・ブレア政権下において、イギリスの政府はかつてない生命軽視の政府になっている。」

 イギリスは、保守党政権のもと、急進的な医療費抑制政策を取っていたけれど、ここまでとはね。


GDP比で世界最低水準の日本とイギリス

http://yamanoi.net/blog/archives/2005/12/22743.html

 ブレアは医師や看護師の給料をあげ、人も増やしたので、医療も少しは良くなった。しかし、需要(医療を受けたい人)が供給(サービス量)を上回っている。 (需給バランスを改善する)方法としては、自己負担(今は無料)を有料にして抑制するか、手術待ちの待機者を増やすしかない。 手術待ちの時間は減ってきている。 イギリスでは、手術は2ヶ月待ちや半年待ちもざらであり、保守党政権時代には、115万人も手術を待っていた。 ブレアは選挙の公約で「100万人以下に待機者をする」とし、それを実現した。しかし、それは素晴らしいことなのか。 「まだ100万人も待機者がいる」と考えるべきかもしれない。 日本のように比較的手術をすぐに受けられる国は夢のようです。

 イギリスの年間医療費は、1997年はGDP(国内総生産)の5%少しでしたが、ブレアが医療と教育に非常に力を入れ、予算をつぎ込んだので、現在、9.2%に倍増しています(ちなみに、日本は7.2%であり、ここ数年で日本は追い抜かれた格好になっている)。しかし、平均寿命も伸びているので追いつきません。

 「日本で今、議論されているようにGDP比で医療費を抑制する、という議論はイギリスでは無いのか?」と、日本の議員が質問しました。
 「保守党は、医療や教育をカットしてきた。しかし、労働党は、その2つに力入れて、評価されている。今や保守党もその2つを削れとは言わない。医療により多くの予算をつぎこむことは与野党で合意済み。 今では、医療のどの部分によりお金を使うか、に議論がいっている」 とイアン議員。
 「なぜ、労働党は、医療予算を増やせたか?」 との質問に対しては、 「経済が活況。ロシアの脅威がなくなったので、国防費が削れた。 自然増収もある。また労働党は最初2年間、失業手当などあらゆる予算を絞り込み、その予算を医療や教育につぎこんだ」 とのこと。

 露西亜の脅威が無くなったのはめでたい。

無駄な医療について

http://mental-invest.seesaa.net/article/27807690.html
via まなめはうす

ならば相応の負担をできる方だけが万全な医療を要求する権利がある、と考えるのがアメリカ型医療です。①の路線ですね。

国民皆保険なんだからある程度の質で我慢しようよ、というのが北欧流です。②の路線です。

両方を追い求めて不可能を現場に強い続け、医療が決定的に崩壊したのがイギリスで③の路線です。患者も医者もイギリスから逃げ出してしまったそうです。

日本国民はどの選択肢を選ぶのでしょうか??

 現在の技術水準、経済水準ではどれかを選択するしかありません。
 ありもしない解決法を盾に、要求を叫び続けるのは(中略)だけで十分です。
 ただ、技術水準を上げるべく、解決法を探し続けるために、経済産業省文部科学省は研究費を捻出しています。経済水準を引き上げるのは財務省の仕事ですね。で、少ない資源の効率の良い運用を図るべく、IT技術が役立つと思うのです。そのへんは、Web2.0な人に期待しています。

釣堀?

http://www.journalism.jp/t-akagi/2006/11/post_168.html

子供は超ハイコストを支払っても、生かされるべきなのか

問題設定の問題。我々にできるのは、有限のリソースを分配するだけで、それは難病には不足するかもしれない。それをもって、この子は「生かされるべきではない子供」と定義することは、お互いに不幸だと思う。

 私は「命は平等なのだから救わなければならない」という情緒的結論に批判的でありたいと考えている。

藁人形。



高額医療はこのへん。
http://www.sk.aitai.ne.jp/~kawamura/koutekiiryou.htm