まぶらほ―もっともっとメイドの巻

 先日読んだ。
 セルフパロディーみたいな内容で、もとの作品もアレなのだけど、結構気に入っている。
 アクションを描く場合、リアリティーの水準が難しい。
 シリアスな作品で、敵キャラが盛大に味方陣営を殺害しておいて、後で馴れ合ったりするのは結構気に入らない。主人公一味はともかく、恨みに思う奴はいないのかと*1。また、あちこち爆弾を爆発させ、機関銃を乱射しながら、精々かすり傷、というのもアレ。
 もちろん、コメディーとか(こち亀みたいな)、ギャグ(ボボボーボ・ボーボボ、みたいな)、ではそんなことはない。
 で、この作品、魔法が背景にあるし、死んだ人間が生き返るし、コメディーだからそのへんはどうだっていいのだけれど、細かいところがよく考えられている。ヘリが盛大に撃つロケット弾はスタングレネードのような威嚇用な特殊弾等らしいし、撃たれた戦車も爆発せず、各坐するだけだ。きっと、キャタピラを撃ったのだろう。そんな感じで、恨みっこ無しの戦争ごっこと安心して読めた。最終的には、魔法でカタがつけられるし。

*1:もっとも、自国の無差別爆撃を主導した人間に勲章を与えたりする国もあるので、実はそんなものかもしれないけど