"生物学的"

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060120/1137749952

かつて、理想の社会を目指そうとして、ソ連では集団農場が、イスラエルではキブツが、中国では人民公社が、タンザニアではキジジ・チャ・ウジャマー(同胞の村)の運動が起こった。生産手段を共有し、「能力に応じて働き、必要に応じて報酬をもらう」というのがこういった政策・運動の目標である。

・利己性は教育によって根絶できる、と考える人は、蝿声の王、じゃなくて蝿の王でもよんで(以下略。

 進化論では、なぜアロエの仲間のほとんどが、「とんがった舌みたいな葉っぱ」というような形状をしており、サボテンの仲間のほとんどがもっと丸っこい形状をしているのかの説明ができないのだ。

 蒸散する水の量は表面積に比例し、保有する水の量は体積に比例し、二乗三乗の法則が働くからじゃないかな。サメとマグロとイルカの法則。「環境とは関係なく進化が起きうるケースもあるということだ」というのは同意するが、「環境が一意に進化を起こす」なんて考えている人間っているのだろうか。いや、一杯いるか。耳の形状のように、個体生存との関連が低いものには淘汰圧が低く、体の形状のように、生存と大きく関係する形質は淘汰圧が一杯かかる、という話か。
 
 
 
ともあれ、Gene(遺伝子にかかれているもの)、Meme(遺伝子に書かれていないもの。異論多し)、個体生存と性淘汰、そのようなものが美味しそうに寄せ鍋になっている印象。欲求と欲望があり、欲望は欲求に根ざしているが、往々にして生理的な程度を逸脱することがある。


 と、だんだん議論の焦点がわかってきたぞ。fromdusktildawn氏は、自分の主張するコードの「有用性」に、倫理的な正しさ、哲学的な正しさがあると思っている*1。氏はその根拠を「生物学」に求めている。反論者は、その絶対性が気に入らず、fromdusktildawn氏は、絶対性への非難が気に入らなかったのか。

(1)お洒落はモテの主要因ではない。

(2)お洒落がモテの主要因であるというのは悪い事だ。

 という「結論」には、こちらも同意しておく。


 結局、fromdusktildawn氏が
「自分の提唱する形質は昔から個人の生存に有用であるし、同様の形質は動物社会においても有用であった。生存に有用な形質は、性選択の際に有用な基準であろう。」
 と主張し、反論氏が
「一般的に生存に有利な形質が、すべての環境下で有利とは限らない。ほとんどの環境下で有利に働くことは認めるが、その形質を『生物学的に正しい』とし、その他の形質を排除するよう淘汰圧を社会的に加えることは、社会の多様性を維持する上で好ましくない。」
 と反論し、
「では、多様性をどの程度維持するのが社会の活力を維持する上で重要なのか」
 という点を和やかに議論すればいいのに、とか思ってみる。


 クマークマークマー。



 要するにオレが釣られたのね。楽しい議論中失礼。こういう議論はずいぶん昔から行われていたような。動物行動学。
 鎌形赤血球の持ち主は、貧血になるけれど、マラリアに強い、とか、肥満傾向にある体質は、飢餓期には強いが飽食に弱い、とか、多様性についての論議とかもあった。

*1:有用性は、私も同意する