釣られ芸:科学と疑似科学

とりあえず思ったのは「科学と疑似科学の区分をやめよう」という文章に対して事実上「科学と疑似科学の境界が曖昧になっているから、その区別をもっと明確にしなければならない」というコメントはどうなんだろう。かなり考えてしまう。

 なんか、釣り針から逃れても、また釣られにきましたよ。 
 発言者が大衆に、「区分をすることは不利益である」
 と発言し、それに対して聴衆の一人が、
 「(区分をすることは利益になる)から、区分を明確にすべきだ」
 と言っても、別に不思議ではない。


 利益でなくて、
 「区分が倫理的に不当であるから、区分をやめるべきである」
 という発言であったとしても、
 「(たとえ倫理的に正しくないとしても、生活上利益になるので)区分を明確にすべきだ」
 という、応答でおかしくは無い。


 科学者側の、「従来の科学と異なる手法」への非認知を「異端宣告」と解釈して、倫理的不当さに結び付けているけれど、それって解釈の問題かと。ともあれ、「現在疑似科学といわれているものを、”科学”に取り込むことの利益と倫理性」を追加するのではなくて、議論の形式論にもっていく論法は、参考になる。