オマージュの話

http://d.hatena.ne.jp/yoshi-kazami/20051108#p2

 今回は、特に引用箇所が多かったというのが問題になっているのだろう。それは分かる。安易な引用は慎むべきなのは、当然として。

 では、ひとつ、ふたつだったら、オマージュになるのか、無断引用になるのか。はたまた、それは偶然なのか。

 誰でも知っているような有名な作品だったら、オマージュになるのか、無断引用になるのか。

 結局はケースバイケースということなのだろう。最後は作家の良心と自分の物にするという技量に委ねられるのか。

 創作は、個々の演出や科白や構図といったパーツと、全体としたテーマやテイストといった構造からなっていて、どっちか片方だけ引っ張ってくるならオマージュやインスパイヤだし、両方を「黙って」引っ張ってくれば、世間はそれをパクリというだろうな。
 引用が多ければ多いだけ、非難を浴びる可能性は高まるのは当然だし、本の最後に献辞を書いてみるとか、編集を通じて白泉社にレスペクツを表明しておくとか、保険を掛けておくことも不可能ではなかった。だから、あんまり同情しない。 
 「はみだしっ子」は知っていて、飛鳥部勝則を知らない自分的には、こんな感じ。現代のロミオとジュリエット、なら許されて、現代の「はみだしっ子」が許されないのは、なんでかな、と思わなくもないけどね。



ちなみに自分も
“よくやった事の報酬は それをやったって事だけ”
”ノッポには長いベッドを チビには短いベッドを用意するのが公正か 同じサイズが公正か”
このへんの科白はよくインスパイヤで使っている。