GSGの感想@zozo_mix氏

http://d.hatena.ne.jp/zozo_mix/20051029#1130596046

この作品を読むまえに、実はある友人から「オンナは義体に感情移入するだろうから、女性が読んだら辛いと思うよ?」と言われていた。そして案の定アタシは「義体(被支配者)側」に立って読んだのだが、「担当官(支配者)側」に感情移入する人々は、この物語をどう受けとめるのだろう。

「自問・自責・自戒の発生装置」として、効能している。恐らくこの「読者が肯定と否定の狭間で揺れる」効果は、(話題・議論になる、という程度だったかもしれませんが)作者が意図的に組みあげたものでしょうね。

 まあ、 アホの子が主人公にらぶらぶな話は枚挙にいとまないわけで*1。GSGは、義体は担当官にらぶらぶ(に見える)。突き放すと死。受け入れると罪悪感に潰される。感情移入すると記憶がリセットされる。で、感情移入しすぎるとシステムに反逆して死。と、本当によく作ってあります。

トラバより。
http://d.hatena.ne.jp/rangelife422/20051101

自我がない彼女たちは、公務である「殺人」を、淡々とこなす。殺人が「うまくできる」と、誉められるから嬉しい。殺人が「うまくできない」と、失望されたり嫌われたりするから悲しい。義体たちの価値基準は、これだけだ。生きる目的が「人殺し」であること、その目的のためなら自己犠牲も厭わないこと、そのことに疑問すら感じないこと。集約するとつまり「自らで判断する自由」を奪われた少女たちは、限りなく不幸である、と思う。

この『殺人』を『恋愛』に置き換えてみると

自我がない人々は、公務である「恋愛」を、淡々とこなす。恋愛が「うまくできる」と、誉められるから嬉しい。恋愛が「うまくできない」と、失望されたり嫌われたりするから悲しい。義体たちの価値基準は、これだけだ。生きる目的が「恋愛出来る人」であること、その目的のためなら自己犠牲も厭わないこと、そのことに疑問すら感じないこと。集約するとつまり「自らで判断する自由」を奪われた人々は、限りなく不幸である、と思う。

うわぁ。ぴったり。これ、割と何でも当て嵌まるはずですねぇ。『勉強』でも『仕事』でもいけますねぇ。結局『それが当たり前だから』『普通だから』と言うように『公務』として捉えた物事や、他者から評価される事が目的となってしまった行為は、全てこのような思考停止状態に陥ると言う事ですねぇ。こと恋愛に関しては

*1:鍵とかKeyとか…