"さくらむすびの感想"の感想

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 紅葉と、みんなに祝福されながらの「っきゃぁーっ!」日々は非常に楽しそうだ、主人公にとって。でも、可憐との過酷な日々に興味がある。読者としては。

 可憐ルートでの感想で、身勝手とか残酷とか可憐を形容し、それを読んで、ますます可憐を好きになった。せいるさんも実はそういうのが好きなことが判明。家を飛び出した後の二人の生活は、まさに黒名雪ルートの如く、だし。

 さて、あの問い詰めシーン。照れる紅葉、しがみつく桜、そして、問い詰める可憐。どれも素晴らしい。あの場は、桜に圭吾と決別させるため、あえて桜にマフラーを渡した、と読んだとおりに解釈しているので、あまり勝手さは感じなかった。残酷だけど。ある種の仮定、可憐と桜は血縁であり、桜と圭吾は血縁ではなく、それを可憐は知っている、という前提だと、可憐は、ただ単に制度上の妹であるというそれだけで、桜と圭吾を引き離そうとしていることになり、それだとちょっと黒すぎに感じた。まあ、一番残酷なのは、フラグを立てまくった挙句、気づかないふりをし続ける圭吾だが。

 秋野家の庇護のもと、あまあまで「っきゃぁーっ!」な日々、可憐と二人きりで、過酷で献身的でハリネズミ*1な日々、そんな物語の制作を期待している。

*1:アレで有名なアレ。ハリネズミが寒くなって相手に近づくと針で傷つけてしまうというアレ。「近づくと相手を傷つけるかもしれない」という自己抑制が相手を傷つけるという応用編もある