ミサイル偏重主義

 ミサイルがあれば、―――は要らない、―――も要らない、という議論は、ベトナムの空を飛ぶ飛行機がバルカンポッドを取り付けられた時点で無用のものとなっている。また、戦術級の状況に、戦略級のミサイルを投入することには色々な意味で、意味がない。いま、目の前にいる敵を倒すために、小隊中隊大隊と指令系統を遡ってミサイルの発射を依頼するヒマはないだろう。
 しかし、戦闘の初期に行われる高価値目標に対する攻撃はどうだろうか。ステルス爆撃機がレーダーサイト、通信施設、指揮所を叩く。F117は、湾岸戦争で2000トンの爆弾を投下したという。これを全て巡航ミサイルで行うとどうか。えーと、弾頭250kgつけて、一発0.5億〜1億くらい。2億円/t、としておく。2000トンだと、4000億円。うーん、高いのか、安いのか。B2一機、2000億円という。