年末の風景

「職場」の忘年会は、いつもの「料理屋」に行っていた。同じ幹事で、同じ「料理屋」、同じような料理。なんとなく皆は、文句を言い始めた。
「幹事が抜いているんじゃね?」「親睦会に埋蔵金があるじゃん」「幹事換えようぜ」
そして、みんなは「幹事」を変えることにした。新しい「幹事」は、「一品無料!」「埋蔵金から資金を出します」「飲み放題」と、それはそれは素晴らしい宴会を打ち出したのだ。以前の「幹事」は、時々漢字を間違えたこともあり、不人気であった。最低でも松阪牛
新しい「幹事」になった忘年会。それは、バードカフェのおせちのような素晴らしさだった。埋蔵金は無いし、最低でも松阪牛どころか、オーストラリア牛。料理屋を変えたから、手際も悪く、みんなの不満は募る。そこで、前の「幹事」に戻そうぜ、という声が上がった年の暮れ。あ、「御香香」は無料になったな。

しかし、飲み会になると、「発泡酒なんてビールとはいえないよ」「マグロは本マグロじゃなきゃ。養殖は駄目だ」なんて声が上がる。そんなん、この会費じゃムリじゃね? っていうと、「それを何とかするのが幹事の仕事」「美味しい物を食べる権利に義務は伴わない」などなどブーイングが。「最低でも松阪牛