"ロスジェネ心理学―生きづらいこの時代をひも解く

ロスジェネ心理学―生きづらいこの時代をひも解く
読了。
高度成長期の因習に縛られ、バブル期(の残り火の)欲望を抱え、バブル崩壊後(リーマン・ショック後)の時代を生きる世代についての分析で、あちこち、頷ける記述が多い。
前半は現状の説明であるが、ここは、大学生のレポートのネタ本に使えるよう、「事実」を記述した文献や資料へのポインタが揃っていると彼ら彼女らの利便性が高まるかもしれない。
中盤は、コフート心理学の説明。
後半は提言となるが、基本的には思索であり、「ロスジェネ生き方教室」みたいなものが開催され、その実践の記録が発表されていたなら、もっとインパクトのある文章になっていただろうと思った。