啓蒙が結論先取

http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20090811/p1
啓蒙、というのは、聞こえはいいが、「啓蒙された状態」を実現するために、どの程度教育プログラムを組み、リソースを投入すべきか、という所は言及されていない。


「啓蒙」と引き換えに、規制を緩めるべき、という議論では、どの程度「啓蒙」にリソースを割いて、そして、その「啓蒙」具合をモニタリングするか、という提案に欠けている。


 と、まあ、釣られてみたけど、「とにかく規制を減らせ。社会的損害は、お前らが『啓蒙』で何とかしろ。」と、言うほうは楽しいけど、言われるほうは、あんまり楽しくなくて、それで喧嘩になるんだよな。



平成7年の犯罪白書覚せい剤関連記事。
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/36/nfm/n_36_2_4_6_2_2.html

覚せい剤に対する意識について,「悪い」と考えるものが大多数(男子では93.7%,女子では94.7%)であり,そのうち41.2%は覚せい剤を使用し又は取り扱う以前から「悪い」と考えている。

 今回・前回両調査を通じて,男女とも「一度やってみたかった」とする回答が最も多い(ただし,昭和56年の女子は「痛み止め」の方が1人多く,第1位である。)。
 また,前回調査と比べ,男女とも覚せい剤に対する好奇心は高くなっている。特に,女子は「一度やってみたかった」とする回答は12.3ポイントも増えている。

 初回使用時の生活状況を見ると,男女とも,「暇だった」(男子26.1%,女子21.7%)が最も多く,次いで,男子は,「失業中だった」(16.3%),「仕事がうまく行かなかった」(12.1%)であり,女子では,「夜の仕事が忙しかった」(17.4%),「家出していた」(12.8%)となっている。

 男子は,今回・前回両調査とも「気持ち良さが忘れられない」の比率が最も高いが,女子は,前回調査では男子と同じであるが,今回調査では「薬効消失後の疲労除去」の比率が最も高くなっている。

 覚せい剤の使用頻度について,1日1回以上使用していた者が,男子では40.7%であるのに対し,女子では59.3%に達している。前回調査と比べ,女子においては,1日数回使用する者の比率が38.5%から44.6%へと高くなっている。

 覚せい剤の使用継続による仕事,家庭への影響の有無及びその内容について,「影響なし」と答えた者は,15.1%であり,前回調査の44.4%と比べ大きく減少している。
 「影響あり」との回答のうち,仕事をしなくなった者が,男子では46.4%,女子では36.1%と最も多く,離婚した者は,男子は17.9%,女子においても12.5%に及んでいる。
 覚せい剤中毒症状のない者は32.2%であり,他の者は,集中力等の減退(34.8%),不安感(28.3%),多弁・多動(27.2%)等を経験している。

まあ、これは官製の資料であり、捏造と統計のマジックに満ちており、覚せい剤を使用したものはスーパーマンになり、幸せな生活を送り、中毒も依存もなくコントロールできている人が半百万人ほどいて、アポロは月に着陸しておらず、喫煙で癌にならず、脚気はウイルス病で、実は世界大戦は終わっていなくて、全部コンピューターに見せられた夢である、みたいな反論は募集しておりません。