有能とか無能とか

 有能とか無能とか判断する人間を「顧客」、意見というか人間というか応対方法を「商品」と考えてもいいかもしれません。『上場会社の経営幹部クラス』であれば、大体「商品」相場は分かっています。自動車の構造を熟知している人間はすくないけれど、相場を知っている人間は多いように。
 だから、そんな「顧客」に、当社の車はサンバイザーの後ろに鏡があります、シートの色が10色から選べます、と、「本質的」なことから外れたことを長々としゃべったり、「顧客」の車を貶したり、自社の車の得意分野「だけ」を喧伝する--乗り心地重視の客に、うちの車はパリダカで勝ちました--のは、得策でないかもしれません。そういう売り込みをする人間が無能に見える人もいるし、有能に見える人もいるのでしょう。
 ありがちなのは、一見C/Pがよさそうに見えて、安全性とかメンテのコストとか耐久性とか、そういう表面的で無い部分に問題のある商品を薦める輩で、知っててそういうことをやったり、知らずに得意げにそういうことをやる人間もいるとかいないとか。「すべてうまくいけば非常に効率的だけど、齟齬が生じると共倒れになる」ような提唱をする人間は、実はテロリストとして有能といえましょう。
 そういうわけで、商品力におとる場合、相場を知らない顧客に突っ込む、誠実な対応というリソースを追加する、この二種類くらいしか考えつかないな。

 ということで、頑張れ三菱、な話。